聴くこと

 あなたは話すのが好きですか?それとも聞く方が好きですか?
 好き嫌いとは関係なく、いつの間にか聞く側になっていたり、反対に話題を提供する側になっていることがあるかもしれません。
 会話は話のやり取りです。楽しい話題を聞いたり話したり。その場にいる誰もが楽しめたらよいですね。
 しかし時に自分の話したいことを話せなかったり、聴いてもらえなくて不満を持つこともあるのではないでしょうか。
 現代はメールやSNSで自分の意見を発信できるようになり、たくさんの人が楽しく利用していますが、その理由の一つに〈話を聴いてもらえる〉ということがあります。
 自分の考えや意見、感想を、誰にも邪魔されずに自分の思いのままに伝えられるからです。話をしている途中で反対意見を言われることもなく、話を取られることもありません。じっくり話を聴いてもらうことと同じです。
 この様に人は自分の話を聴いてもらいたいと思っているのです。そして自分の話を聴いてくれる人が大好きです。話を聴いてもらうだけで、心が軽くなりスッキリするものです。高齢者のヘルパーさんは介護の仕事よりもお年寄りの話を聴くのが主な仕事だという方も少なくありません。夫婦間でも妻の夫への一番の要望は、アドバイスよりも〈10分でもいいから話を聴いてもらうこと〉だというアンケート結果も出ています。
 また聴くということは相手を尊重していることにもなります。聴かれている方は自分を大切にされていると感じ、自尊感情が育ちます。
 しかし聞くという漢字に「聴く」があるように、相手が心地良くなる聴き方とそうでない聞き方があります。漢字の本当の意味は分かりませんが、「聴く」は10の目と耳と心で聞くことだと言われます。ただ聞くことと、相手を尊重する聴き方・・・それはどこが違うのでしょうか?
 自分の心のギアをニュートラルに入れて、真っ白なキャンバスになっていることがまず大切です。すると自分の感情や考えが入らず相手の話がそのまま入ってきます。そしてその人に起きた事実と、感情、考え、行動を整理して聴き取ります。
 そして相手が話やすいように相槌を打ち、動きやペースを合わせる…。
 そうすると相手は話が弾み満足し、こちらも相手を理解でき、心を通わせることができます。
 そんな知識を得て、子どもの話をよく聴くことを心がけて育ててきたおかげか、娘たちは何か困ったことがあると私に話をしてきます。早くママに話を聴いてもらいたくて学校から急いで家に帰ってくるという事もありました。話を聴いて共感してあげることは子ども達の心のプレゼントになるのだなと実感しました。
 そして私は3人の娘たちにこう言っています。
「今はママがみんなの話をよーく聴いてあげる。でもみんなはいつか家を出ていく。そしていつまでもママはいない。だから将来は姉妹がお互いの話をよく聴いてあげる存在になるんだよ」
 聴くことは、人を喜ばす最も身近で簡単にできること。子ども達の為にも話を聴き合える輪を広げたいなと思います。
#NLP#コーチング#子育て#逗子市#傾聴

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